『湯川寺だより』vol.60 から 特集:コロナ禍に負けない!『今』の楽しみ方 〜小林清弘さん〜
「仕事は私にとって良い薬です」
そう言うのは、函館市内在住の小林清弘さん(83)だ。
仕事をしている人は本当いつまでも若々しい。そう思わせてくれる方である。
小林さんは機械関係の営業の仕事を退職後、
様々な縁から自宅の車庫を改装し【こばやし産業】を立ち上げ、自ら機械の開発を手掛けている。
これまでに、イクラを仕分けする機械。
道南地方で目にすることも多い、魚を回転させて干物にする機械も開発した。
そして今は、缶が密封されているかを測定するための機械【K-3型-1半自動式シームカッター】を開発している。
現在は大手飲料メーカー等でも取り扱われており、小林さんの発明が全国各地に届けられている。
取材の中で実際に機械を動かして、タブレット端末を使いこなしながら説明してくれる小林さんは実に楽しそうだった。
小林さんに開発への思いを聞いてみたところ
「世のため、人のために、ただ良い物を使ってもらって喜んでもらえたら嬉しいなあ、という思いで開発している。そう思えないと良い機械は出来ないと思う。」
と語る小林さん。
基本的に1人で作業を進めているが、ここに到るまでには決して1人では出来なかった。
妻や子、周りの人達のおかげさまで今があると思いを噛みしめる。
最後に小林さんにとって【開発とは何か?】と質問した。
「私にとって生きがいだね。自分で図面描いて、組み立てをして、作った物が認められて世の中に届く、こんな楽しいことないよ。」
と笑顔で話してくれた。
明るく楽しく、これからも小林さんの開発の日々は続くのだ。