思いやりのプロになろう
緊急事態宣言が出され日本全体に不安が広がっている。
そんな中で今何が自分に出来るだろうか?
と考えている人も多くいることだろう。
私自身もその一人である。
先日は宗派を超えて、各分野で活躍している坊さん達がオンライン上に集まり、
何が出来るか?を話し合った。
最終的には人数が多くて満足いくまでの討論は出来なかったのだが、
なんとなく自分のやるべきことが見えた。
それは今までやってきたことを突き詰めていこうということだ。
私は浄土宗の坊さんだ、一番大切なのは南無阿弥陀仏のお念仏。
もちろんお念仏も大事だが、それよりも突き詰めていきたいことがある。
それは【無財の七施(むざいのしちせ)】という教えである。
◎無財の七施とは
①眼施
相手を憎むことな優しい眼差しで接すること
②和顔施
和やかな喜びの表情で接する、笑顔のこと
③言辞施
思いやりがある優しい言葉を使うこと
④身施
自分の身体でできることで奉仕するなど、身を持って思いやりを示すこと
⑤心施
喜びや悲しみなど、他のために心を配り思いやりを示すこと
⑥床座施
役割や座席を快く譲ること
⑦房舎施
来客者を快く招いたり、居場所を提供すること
の7つの教えのことである。
広い意味でまとめるならば、【思いやり】のプロになろうということだ。
今、何ができるか。
人は窮地に追い込まれると自分優先になってしまいがちだが、
まずは人が人を思い合うことから始まると思う。
困ってる人がいたら助けてあげる、
優しい言葉をかけよう、
話を聞こう。
一緒に笑おう。
自分だけが不安だと錯覚してしまうがみんな不安なのだ。
誰もが他人を思うことが出来れば少しは安心して暮らせるだろう。
誰もが思いやりのプロになることが出来る。
気持ちだけでも安心できる世の中を作っていこう。