ほとけさまのような人に
【2500年前から素晴らしい悟りや教えがあるのに、
どうして人は同じ過ち(あやまち)を繰り返すのでしょうか?】
お寺のホームページの問い合わせに届いた、
ある人からの質問である。
(※本人には掲載の承諾を頂いています)
どうしてなのかと思うと悲しくなるそうだ。
コロナでざわつく世の中を見ていると尚更のことだろう。
実は私も10代の時お坊さんになる前に、
勉強していく中で同じことを思った時がある。
だが、その後勉強していく中で、いろいろ経験して大人になっていく中で、
気づいたのは、逆だったということだ。
まとめて言うならば、
【素晴らしい悟りや教えがあるのに人は過ちを繰り返す】のではなく、
【人は誰しも煩悩があり、過ちを繰り返してしまう愚かな生き物だからこそ、
お釈迦様は生活の中で大事な生き方を改めて伝えた。】というのが正解だ。
テレビや新聞、ネットを眺めているとどうだろうか。
もちろん楽しいことも沢山あるが、
毎日、見たくもないような言葉やニュースで溢れている。
客観的に見ると、これが私たちが生きる世界なのである。
だからこそ、お釈迦様はどうすれば様々な怒りや苦しみがある中を、
どう生き抜いていくか。を説いたのだ。
例えば、
・何でもほどほどにしなさいよ。
・どんな命も尊いよ。
等、あたりまえのような言葉だが、生きていく中でとっても大切だから、
お釈迦様は改めて私達に伝えてくれているのだ。
まず私達人間は過ちを繰り返してしまう煩悩だらけの存在だとまずは自覚した上で、
悪いことはしないで、良いことを沢山しよう。
いつか自分がおじいちゃん、おばあちゃんになった時には、
周りの人から【あの人なんかほとけさまみたいに優しい人だね】と
言われるような素敵な人になろう。
お釈迦さまにはなれないけども、
お釈迦さまのように信頼され、
拝まれるような人になっていきたいものですね。