湯川寺ブログ

#お寺の日常

【1年を振り返る】湯川中学校・湯川学

早いものでもう年末。

今年はコロナ禍で止まっていたものが再び動き始めた一年でもありました。

イベントやお寺の年中行事も再開。

そして、個人的にはお寺以外の場で話す機会が多かった一年でもありました。

お寺以外の場所で話すこと、そこには沢山の学びと気付きもある。

忘れないように、ここに書き残しておきたいと思います。

7月。地元、湯川中学校からの依頼で講演を引き受ける。

湯川中学校では現在、独自の取り組みとして【湯川学】という学習を行なっています。

学校の方針自体も素晴らしく、自分自身が未来のために学んでいくという意識が根本にあります。

湯川学は、自分の足で生まれ育った街の事を自由なテーマで調べて、秋には発表会があります。

今回はその湯川学の開講式でお話する機会を頂きました。

テーマは湯の川の歴史も含めて自由にとの依頼でしたので、

私自身も湯の川温泉のことについて改めて学び直す機会にもなりました。

 

そして歴史だけでなく、生まれ育った街であるからこそ、

大人になっても、地元を離れても、ずっと好きな街であってほしい。

という思いもお話しさせて頂きました。

私自身に置き換えてみると中学1年生の時は部活かゲームしてた位で、

自分の街に何があるのか、どういう歴史があるのか、なんて全く知りませんでした。

その後、大学で京都に住み、東京の増上寺で修行の日々を過ごし、函館に帰ってきました。

地元を離れてみて、都会の空気を感じてみて、改めて函館の良さに気づけたのです。

それが私が24歳の頃でした。そう思うと、中学生の時から故郷の良さを知れるという「湯川学」の取り組みはとても羨ましく、素晴らしい取り組みだと感じます。

 

実際に発表会の時には、生徒の一人が感想で「湯の川温泉はとても良い街だということが分かった。」と述べていた。

シンプルでまっすぐな感想だけども、その言葉が聞けて嬉しくなりました。

函館だけに限らず地方の多くで、少子化、若者の人口流出が課題となっています。

その中で、湯川学のような取り組みが今後の地方の発展の鍵となるかもしれませんね。

一人でも多くの若者が、函館を、湯川町を、大切な場所だと思ってもらえるように。

これからも湯川寺は協力していきたいと思います。

全てはこの先の時代を担う子供達の明るい未来のために。

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