2020年2月3日 #お寺の日常 鬼はどこから? 東京の増上寺での修行時代のこと。 増上寺の豆まきにはとんでもない人数が集まる。 豆の中には景品が当たるクジも入っていて豪華。 東京で大人気の豆まきだ。 とても和やかで楽しい豆まきなのだが、 人数が多い分大変なこともある。 その当時、私は芸能人が豆をまく下の方で、 突進してくる人をロープで抑える係だった。 前に出ないで下さいといっても静止しない一部の人、 順番の前後守らない人、 私が私がと周りに構わず手を伸ばす人、 何度言っても制御することが出来ず心が折れかけた。 その欲望のままに争うあの瞬間は、 まさに地獄の鬼を見た気がした節分でもあった。 鬼はどこから?👹 それは自分の中から。 鬼には色々な色があるが、 色は煩悩を表しているとも言われている。 赤鬼は欲望そのもの。 青鬼は怒り。 他にも色があります、 黄鬼は心の動揺や後悔。 緑鬼は怠ける心。 黒鬼は疑いの心。 どの鬼を払おうか。 人間は煩悩が絶えることがない。 そう考えると、 誰もが鬼になる可能性を持っているのだ。 悪いことを重ねると鬼のような人に、 良いことを重ねると仏のような人に近づく。 鬼になるよりも、 仏のような微笑みの優しい人になろう。 我がままを手放して、協調性を持ち、 感謝の思いを育てよう。 タグ: お寺, 修行, 法話, 湯川寺 SNSでシェアする